4 日前2 分開室しています。森から帰ってきて扉を開けたとき、 薄闇色に染まるようだった茶室へ 一枝のサワフタギを生けると、 空間に風が流れて どこからともなくいい匂いがして、 五月と和する景色が見えてきました。 良かった、ほっとして 今週より開室しています。 ⚪︎ 久しぶりに茶湯を交わした人が...
5 日前4 分往復書翰#2「 'on reading 茶を読む印象と、時間を過ごすことからの気づき。」 ⚪︎ 今回は月に一度、こころのお稽古とも称している 'on reading へ通われるIさんへ お茶を読む時間の印象をお尋ねしましたところから、書翰をはじめました。 ...
5月2日2 分お知らせスローダウンすること を(も) 大切に思います。 リラックスして緩んでいると、 体の芯や心の底まで温まる体感がありませんか。 自分の体と心の丸ごとを わたしのど真ん中で味わい尽くす、 それは普段の暮らしの中でも できることだけれど わたしは、遠い場所へ ふと...
3月16日1 分茶室の早春風ふかれる侭に 柔らかな匂いを立て 雪柳の枝花が もの静かにしている。 葉、ひとひら ほどけた薄色の湯に 春の湖を想い くすぐったいような 水あやが唇に滲む、 舌を包む滑らかさと 優しく舞う甘やかさ 山の春ひより、 吹花はく柳を味わう。 le you...
3月8日1 分朧ろの記憶雨の降るようにして 地を潤す光のもとに まだ薄ベージュのちいさな茶葉が 春の朧に見ていた記憶を追いかける / ひかりの余韻、 ふっと消えてしまいそうなほどの ひと瞬きの景色 茶湯へ映るかな ひと杯を掌にのせて うけとる抽象性をていねいに じぶんの身体へなじませていく。...
3月6日1 分朝茶、一席山の夜明け、 葉先にあつまる光の粒が かすかに訪づれて落ちる、 「その瞬間の味わいよ。」 そう 布朗族の茶師、 黄さんは言っていた。 浮かぶ土の匂い 露の甘やかさを 水に映る風景が包みこむ。 何気なく見ている ふわとしたところを 深く、 その一瞬は 目をそらさずに、...
3月2日1 分目の前を観察し、祈るお茶は人の在る姿を映します。 全てを同じにして淹れても こころが違えば、香りや味わい、 ぬくもりや余韵までも変わり そのままの今が茶湯に映ります。 その茶湯をいただくことは 淹れる人のこころもいただく、 ということ。 ひと杯、またひと杯、 喫む人と一緒にわたしも喫み、...
2月6日1 分遠い場所はすぐそこにあるその旋律を聴くだけで、今みている景色の変わる音楽があるように、 そのひと口を喫むだけで、心の深い場所とアクセスできる茶湯がある。 遠い場所のようで、すぐそこにある世界。 'on falling 席についたら耳を澄ませて目を閉じて、肩の力をぬいて、...
2月2日4 分往復書翰#1「さり気なく、佇まいをととのえることから始める茶時。」 ⚪︎ 雪が降りしんとする中、日常の小さな音にも温もりを感じる朝、 はるばる大阪へご旅行の折、一席へお寄りくださったMさんとの書翰。 手にとる道具やうつわを傷つけぬよう、茶を迎えいれる自らの佇まいを整えて下さる、...
2月2日1 分思いやり、という作法大切なものを大切だと愛おしむ手で触れる。 手にとる道具やうつわを傷つけぬよう さり気なく佇まいをととのえて下さる、 細やかな振る舞いに、師より教わった 「思いやり」という作法を思い出し、 それだけでこの一席が満ちたものになる、と...
1月4日1 分新春のお祝いを申し上げます。息を吸って、ひそやかに 息を吐いて、のうみつに 熟れてなほ歩む趣きへ 呼吸をあはせていると、 茶湯にしみ透った 微かなものが心をとらえて 一瞬のいま、見ている風景に 見えないものを感じられます。 #冬の養生 「野生白老茶」 匂い、味わい、韵、 長い年月の醸すしなやかさ、...
2021年12月29日1 分2021年 ありがとうございます。年内の茶室、本日無事に終えました。 この一年の間には新しい多くのご縁をいただき、それが今も優しくて豊かな循環のしていることを、嬉しく感じています。 ありがとうございます。 素朴の場でこうして茶時を続けてこられることは、ご縁を結んで下さる皆さんのお心に支えていただいているから...
2021年11月20日1 分'on reading「もう、どこへも行かなくていいわ。」 茶湯のひと口に 一刻の旅をする ほぅと吐く息の口福 その美しいこと、 目の前の命の尊さ 見えていなくてもそれは 肌や心で感じられるものと気づいている人。 答えは誰の声でもなく 自身の体験にあることを信頼している人。 ここにあるものと...
2021年11月5日1 分朝に映る野生茶室の朝 このときにだけ描かれる 眩しいほどのひかり 山高く 深い森 白茶仕立ての野生を喫す ひと息に舞いあがる 花のささめき 誰もが息をこぼして ほほえみを交わす おさなくて柔らかな 無垢の味ゆき 乾いた体の中で 根の深い命たゆたう 消えてしまいそうな 静けさにあって...
2021年10月26日1 分十月室ノート.Ⅱときどき果子を こさえます。 いつも甘みは召し上がらないと仰る方が 思いがけなく自然的で美味しいから 用意のある時は食べたい、とお声を下さる 果実でこさえた果子の優し味。 十月は 無花果の薬茶露(+葡萄酒煮) もう一枚の画像はこさえる度に なんちゃってになるレシピの茶梅、...
2021年10月25日1 分木犀香湯乾いた風がふいて 再びの金木犀の匂いに気づくと いっそう秋の深まりを感じます。 山麓の庭には咲いたそうですが 私はその姿を見ることなく過ぎ 鼻腔をくすぐるふいの倖いを また心待ちにしたいことです。 "小さな星屑のような 一花一花 蜜の甘やかに浸けて ゆらゆら湯に溶かす"...
2021年10月19日1 分十月室ノート山に枯葉をのこした捩木の 今なお立ち枯れてゆく姿を 住まいの余白に眺めています。 十月室の風景。 場のふるまいや 服する人の呼吸 高揚と静けさ その包容、 一口に沁みいるものが やがて土に還るまでの 自然と人とのかさなりを ひと杯 またひと杯 セオリー通りでなく...
2021年10月7日1 分有り難うございます山の中にひっそりと咲いた杜鵑草 生々流転のあはれ、秋を司る白、 光そのもの 此処に触れる すべてを感じられる 瞑想のごとく ヨーガのようで カウンセリングのような セッションのよう 心を合わせたふるまいに 安らかな気配が佇まい 私と話すことで 癒やされています。...