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on reading'好雨


   山のもや たちこめる影

   草風に揺れるもの

   匂い ただよう春も終い

   −

   ある日の中で共有する流れのかかわりに

   少しづつ変化していく心の眼を見つけたとき

   薄いとも淡いとも違う余白のある茶湯に

   心遊ばせることの喜びに気づくことができる

   遠く深くひろがる自由な世界

   叶うならひととき 呼吸を通わせて

   手の中に溶けていく好雨の風景

   胸の奥へ 描き留める

   お茶を読む

   謝謝


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