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目の前を観察し、祈る


お茶は人の在る姿を映します。


全てを同じにして淹れても

こころが違えば、香りや味わい、


ぬくもりや余韵までも変わり

そのままの今が茶湯に映ります。


その茶湯をいただくことは

淹れる人のこころもいただく、

ということ。


ひと杯、またひと杯、

喫む人と一緒にわたしも喫み、

今、の自分を観察しています。


息を深くして

あるがままの今に

茶の命が自然とひらいていくよう

目の前の人のこころに向き合い

ただ祈る、とともに過ごしていると、


正しさやこうでなくてはならない、

と いう考えもいつの間にか薄れて、

あれにこれに意味を求めることも和らいでいきます。


二十年近く学問ばかりしていたけれど、

ふっ となにかが変わりました、とても。


飾りなく素直な気持ちのままに、変わっていく体感の一つ、一つを丁寧に見つめていたいと思います。



謝謝

le you




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