top of page

茶に降る時間


灯し火色の湯を口に含み

ふっと浮き立ち

ふと目を閉じて

優しげに蜜色の息を吐く

匂ひは名残に沁みて

心(喉韵)は静かに開かれていく


'on falling

茶、一席




あたたかな部屋

優しい言葉

傍らにいつもある本

大切にしている言葉

健やかな食事

満ちている茶湯

愛おしい人の笑い声


少しだけ時をとめて

いくつもの自分の世界へ

耳を済ませる日日の風景に

癒えていく


あなたのいる場が

安らかにしなやかに

依る処となりますよう


安 拝


bottom of page