
「みずに 生きた記憶が映されたようなお茶。」
そう言って静かに目を閉じる。
その人はふと ある風景を見たようだった。
ふるえるままに覗き込んで
息をかけた杯に 涙がゆらゆらと舞う。
すべての計らいを捨てて
心のみで向きあう人だけが出会う
ずっと健康的でとても美しい瞬間。
on reading 二月 'みずの呼吸 終了いたしました。
小屋に住まう木藤の芽吹きはじめたほとり
すすがれた雪の匂い水を まっさらな白い紙で漉し
その匂いに近づくようお淹れした「清雪茶」「雪渓茶」「雪片茶」「飄雪茶」と
その匂いに一輪ほどの梅香を装う「雪汁果 '匂ぐ雪ゼリー」おまけの「炙り笑柿」を
お越し下さった方々の感受にともなりしながら 心ふるわせて充ちていく時間の中 交わす茶湯からわたし自身も多くを学び とても嬉しい良いときとなりました。
謝謝 念茶
@お茶を読む ..次回は「むしの呼吸」