十月室ノート


山に枯葉をのこした捩木の

今なお立ち枯れてゆく姿を

住まいの余白に眺めています。


十月室の風景。


場のふるまいや

服する人の呼吸


高揚と静けさ

その包容、


一口に沁みいるものが

やがて土に還るまでの


自然と人とのかさなりを

ひと杯 またひと杯



セオリー通りでなく

磨いた技術でもなく


持ち合わせるものも

答えもない


自分の身体をつかい

今をみつめて

お茶を淹れています。


風の匂い

草にふる露

花の誘惑

蜜の息


あわいに

生まれて染まり

生まれて重なる


湧きいで流れてゆく

そのままに

もう

もう

溶けてしまう。


「涙がでる。」


茶を服する人が そう

時々伝えて下さいます。


あるがままの思い

その感性のふるまいは

今も全てを潤してゆく。


平和であること

ほんとうに倖せ。

シイエシイエ


十月室ノート


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