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on reading'くれないの呼吸

トキのうつりかわり、 はらはらと舞い降りた木の葉をかざり、 いつもより少し華やいだテーブルの上で 林檎をほんのり温めた ’紅の湯を。 口に含むと 誰もが目を閉じて 優しげに蜜色の息を吐きながら、 これからの時間へと 静かに心を目覚めさせていく。 11月の読む時間、 冬の朝 冬の夜、心地のいい始まり。 からだを芯から温めて、頬がふと紅に染まるような「紅音」「野紅」「煌紅」、高い発酵と深い焙煎のお茶。丁寧につくられた人間らしいゆらぎ、そこに宿るあたたかな命の色をいただく。 − この時だけの特別のお茶を、特別な気持ちで淹れ続けることは難しくて、幾度も淹れているうちに少しの余裕が生まれて、心にとりとめのない考えの浮かぶことがあります。 どのときにも平常心をもち、感性と知性の間をしなやかに揺れながら、飲む時間のその瞬間を大切に生かしていくように..、学びは多いものです。 @読む時間 次回は..「四季のこきゅう」 謝謝 念茶

on reading'かれの呼吸

秋風に触れ、草木は黄ばみ枯れてゆく。 その儚さに触れ、小さなため息をつく。 いつの間にか黄昏ていく空の その景色を読むような10月の'on reading。 思いがけずに散らばったものを どうしてまた集めればいいのか。 ずっと考えていた。 自由でいて正しい秩序のあることを。 言葉では説明し難く 考えてもすぐに答えは見つからなくて、 灯した炎がふいに消えてしまった暗がりと寂しさの中で、しばらくを過ごしていた。 − その旋律を聴くだけで 見える景色のかわる音楽があるように、 その一杯を口にするだけで 心の深い場所とアクセスできる茶湯がある。 自由な世界、 すぐそこの遠い場所。 素直な心をもち、正しい技術を学び、純一な道具を知る。 淹れる人と飲む人の触れ合う呼吸が途切れないよう寄り添いながら、 時間へ語りかけるもの、その全てを出合わせていく。 お茶の道を歩んでいくということ、 大切に想うことは きっと叶えられると信じています。 @読む時間 次回は..「紅のこきゅう」 謝謝 念茶